国語力の重要性を説いても、多くの人は数学や英語の方が点数を上げるために塾が必要だと思っています。
なぜなら、国語は0点を取る人は少ない教科です。しかし、100点を取るのも難しい。
元々全体の学力が高くて、国語だけが100点満点のうち70点台である。という人はどうやって勉強すれば点数を上げられるのか?と悩みます。けれど、大学入試では理数系に進むなら国語は重要ではない。と思っています。今まではそれで通用したかもしれません。これからはどうでしょうか?

現在文科省が現在行っている
「高大接続改革」ー高校教育・大学入試・大学教育が一体化した教育改革が、大学入試の変化に大きく関りがあります。

文科省は学習指導要領を大きく改定するにあたり「学力の3要素」を定義しました。
1.知識・技能
2.思考力・判断力・表現力
3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

2020年から小学校の教科書が新しい定義に沿ったものに変わり
2021年は中学校の教科書が変わり
2022年は高校の教科書が変わりました。

そして、2021年度からの大学入学共通テストでは、この3要素が評価されるような問題が増えた結果、
それまでの、とにかく詰め込み暗記が得意なタイプが落ち、そうではないタイプの高校生が上位大学に合格するようになってきました。

知識や情報をより多く持っている
  
【知識や情報を活用して考える力があるか】を問われる問題が増えている。

もちろん、難関大学ほど知識や情報があることが前提でそれを活用して考える力を問われるので
知識を詰め込む勉強がいらなくなるわけではありません。
けれど、外国の大学では辞書やノートなど持ち込みOKで試験を受けることができることを考えれば、
将来的には知識を詰め込むことはさほど重視されなくなるかもしれません。
AIがどんどん進化すれば、暗記することよりも検索能力が高いほうが現実的でしょう。

今までの勉強法では単純に偏差値の高い生徒が難関大学に入れるとは限りません。
現在は、推薦入試が増えて一般入試での合格者数が減っています。
これは一般入試の合格者数を減らして偏差値上位者のみを合格させて合格最低ラインを引き上げるためでもあります。

高校最後の1年がんばって一般入試を目指したり、浪人すれば良いという人は今後はより狭き門になり大変になりそうです。

考える力はどう養うのでしょうか?
学校でもフィールドワークなどの体験型、ディスカッションなどの授業が増えていると思います。
しかし、文章を読み解いて考え、文章で表現するためには、国語力が必要です。
また、英語も高度な英語表現をするためには、やはりしっかりと国語力を身につける必要があるのです。
そして、国語力というのはなるべく早い段階で身につけた方が苦労せずに身に付きます。

あなたはそれでもやっぱり国語力はさほど重要ではない。と思いますか?