ご入学おめでとうございます!
高知市内は今日が入学式の小中学校が多いです。現在雨が降っています。
雨降りだとせっかく写真撮ろうと思っていたのに残念に思うかもしれませんね。
私自身は人生の節目の式典はいつも晴れていて、そういうものだと思っていましたが、
私の二番目の子どもの式典は幼稚園から始まり小学校、中学校、高校とすべての入学式卒業式が雨でした。
専門学校の入学式卒業式はコロナ禍で両方とも中止。

コロナ禍の中で人が集まることを制限されて、式典というものの在り方を考えます。
それまでは、会社や学校というのは「必ず通うもの」という意識が当然と思う人が多かったのです。
が、今はどうでしょうか?
そんな意識であったことを忘れつつある人も多いのではないでしょうか。特に若い世代ほど。
式典というものは、学校なり企業なりどこかしらの組織に所属する時には行うところが多いでしょう。


「ハレ」と「ケ」の意識
「ハレ」
日常とは少し違う特別な日に、ふだんは着ない晴れ着を着て、少し改まった食事。神聖な食べ物である餅やお赤飯を食べたりお酒を飲んで祝ったりします。古来より日本人はすべてのものに神が宿ると信じ「八百万の神」(やおよろずのかみ)といって大切にしてきました。そして身辺で起こる良い事も悪いことも神様おかげ、神様のせいと考えて祭り(祀り)をつかさどるようになりました。祭りの華やかさ、ケガレを落とした後の清々しさが「ハレ」になります。

「ケ」
ふだん通りの日常生活の日々ですが、日常生活の「ケ」がなく、毎日がお祭りの「ハレ」だったら疲れてしまうでしょう。飽きてかえって退屈になってしまうかもしれません。また、陰鬱な気持ちになったり病気や死など、「ケ」の生活がうまくいかなくなることを、「気枯れ」=「ケガレ」といって、禊ぎ、清め、祓いなどをして「ケガレ」を落としました。
年末に大掃除をするのも1年のうちに溜まったケガレを清めて祓った後に、新たな年を「ハレ」の日として迎えたのですね。

「ハレ」と「ケ」
日々に「ハレ」と「ケ」があるようにひとりの人の日々の中にも光と影があります。
光と影はどちらか片方だけでは何も見えない状態になります。いま目の前に見えている彩(いろどり)は影があるからこそ光を美しく認識することができます。光が強ければ影もまた強くなります。どちらかだけでは美しい風景も楽しい日々も感じることができないのです。

入学式の雨は、天から雨により清められた式典です。
晴れ晴れとした気持ちで新たなスタートを迎えましょう。