受験の時に、四字熟語や故事成語、ことわざ、は出るけれど、そんなに配点が高いわけではない。
でも知っておいたら日本語の会話の中には度々出てくるし、知らないとちょっと恥ずかしい。
と、いうこともあるかも。
けれど、暗記で覚えるのは効率が悪い。
ベストな覚え方としては日常の中で使いながら覚えるのが一番です。
覚えたいけど、暗記はしんどいというあなたへ。
四字熟語と意味にプラスして雑談のようなことを織り交ぜてシリーズ化したいと思っています。
ということで、初回は


「一期一会」(いちごいちえ)

意味:一生に一度の出会いのこと。またそのことが生涯に一度限りのことを表し、人との出会いなどの機会を大切にすることのたとえ。

由来:「一期」は人が生まれてから死ぬまでの間を意味する仏教語、元々は茶道の心得を説いた言葉だった。(今日という日、そして今いる時というものは二度と再び訪れるものではない。そのことを肝に命じて茶会を行うべきである)「一会」は一度の会合や集会などの人の集まりのこと。千利休の弟子の山上宗二が説いた茶人の心構え。たとえ同じ人、同じ場所で茶会を開いたとしても、同じものになることはなく、毎回生涯で一度だけのものなので、主人も客も誠意を尽くすべきものであるというもの。〈出典:茶湯一会集〉

・◆・高知にきて間もないころ・◆・
職場の人たちとその家族と河原のキャンプ場でバーベキューの準備をしていた。
その時、鮎釣りをしていたおんちゃんが話しかけてきて、どこから来たのか?と聞かれ、少し話していると、「これ今とった鮎、あげるから食べなさい」(実際には土佐弁で)と言う。びっくりして、「それではビールどうぞ!」というと、「いらんいらん!」と受け取ってくれない。
同じ場所でまたバーベキューをしても、名前も知らない連絡先も知らないあのおんちゃんとはもう会えないだろう。あの時、あの場所で偶然の出会い。おんちゃんのおもてなし。ただ純粋に相手を喜ばせようと思ってくれた好意。だからこそ、心に残る。
遠くに行かなくても、毎日繰り返される日常であっても、同じ時、瞬間はない。その一瞬に出会い言葉を交わし、通り過ぎてゆく人に対して心地よい思いをしてもらえたら、自分自身も心地よい気分になるだろう。そしてまた、次に会う人に笑顔を向けられる。
「自分が誰かに笑顔を向けることができる」「相手から笑顔を向けられる」
私にとって「一期一会」とはどんなことがあっただろうと思ったときに思い出したこと。
皆さんにとっての「一期一会」とはどんな場面だろうか。