リンクスタディエースでは、国語力をつけるための演習をメインに授業を行っています。

文章を読んで、要約文を書く。ということをするときに、いくつかのポイントがあります。そのポイントをどうやら理解してくれて「すごく読解力がついてきたなぁ…よしよし」と思っていると、次の課題では「あれれ?」と思うほど要点が外れてしまうことがあります。それは、その生徒にとってよく知らない言葉が多い文章であることに気がつきました。

そこで、要点が外れてしまった文章の時には「難しいかな?」と思われる言葉をひとつひとつ確認します。すると、やはり言葉の意味がわからないということが分かります。その場合には、わからない言葉をすべて確認して、言葉の意味を調べることを宿題にします。ひとつひとつの言葉の意味を理解した上で、再度、要約文を書いてもらう。今度はきちんと要点をおさえることができています。そこまで確認できるのも、マンツーマン授業だからこそと改めて思います。

さて、タイトルの「語彙力を高める」ですが、「語彙力」とは何でしょうか?実は最近よく使われていますが、8年前の辞書を見ると載っていませんでした。(「語彙」は載っています)感覚的には「あの人はボキャブラリーが多い」といった使い方に近いでしょう。気を取り直してネットで検索すると…語彙力-その人が持っている単語の知識と、それを使いこなす能力。(goo辞書)と、解説されています。そして、「語彙力を増やすには?」と検索すれば、「多読する」なんて出てきます。それはまったくその通りだと思います。たくさんの本をや文章を読む習慣のある人ならば、なんとなく自然に語彙力が身についていきます。けれど、そもそも文章を読む習慣がついていない人はどうすれば良いのか?といえば、「わからない言葉が出てきたら調べる」「とにかく即調べる!」「すぐ調べる!」ということを繰り返す地道な作業が結局は早いのだと思います。

とは言うものの、ふだんの生活の中では「すぐ調べる!」を実行する人の方が少ないのではないでしょうか。ということで、私が授業をおこなう時には、「すぐ調べる」ことを、どんどん宿題にしてしまいます。

「語彙力」大事です。「読解力を上げる!」といくら言っても、そもそも言葉の意味がわからなかったら無理な話です。

学習というのは毎日毎日生きていく上での体験の積み重ねなのです。

「わからない言葉を調べる」→「言葉を覚える」→「覚えた言葉を使う」ここまでして、ようやく本当に知識として身についていきます。試験前の一夜漬けで暗記して良い点をとっても、すぐに忘れます。本当の学力というのは、覚えたことを生活に役立てることができることだと私は思います。